足の踏み場もないような

とっ散らかったあれやこれらを

ポイントカードに使われる生活

実は約1年前、だいたい3月の中頃にポンタカードを失くした。ローソンで使うことのできるカード。100円で1ポイントが貯まるやつ。いつも通りお昼休みに職場の最寄りのローソンに行き、パンを2つほどと飲み物、コーヒーだったり牛乳だったり豆乳だったりを買って店を出た。

その日は急いでいた。100円ちょっとのおつりとレシートと、ポンタカード。それらをレジ袋に押し込んで歩き始めた。職場に戻ってパンの袋を開ける。食べる。レジ袋に入れる。そして縛ってゴミ箱へ。

 

そうして5年ほどこまめに、コンビニが近くに複数あればローソンを選び、少し離れていてもわざわざローソンを目指し、ファミリーマートのドーナツの方がおいしいのでは?と思い始めた自分をうまく騙し、店舗数からより見つけやすいセブンイレブンをパッケージデザインが好みでないと一蹴し、ちまちま貯めていたポンタカードのポイントは消えた。

失くしたことに気づいてしばらくはとても悲しい気持ちになった。一体どれくらいのポイントがあったのか、ローソンの拘り、固執し続けた日々はなんだったのかと。

それから1か月ほど経ってあることに気付いた。何かを買いたいときはふらっと目についたコンビニに入ってもいいことに。googlemapでローソンと入力する必要はもうない。町で見かける緑や赤の看板から目を逸らさなくてもいい。

私は自由になった。好きなものを好きな場所で好きな時に。レジで急いでタヌキが大きく書かれたカードを探す必要もない。

私はカードに縛られていた。5年もの間ずっと。しかし大切なことに気付いた。人は本来自由なのだ。代替の利くポイントカードは捨てよ。すべてのポイントを使い切ったのちに